Wisdom.193
‟コールハースの目指すもの”
- デニス・スコット・ブラウン -
あるズレを抽出して、それを新しい美的、社会的価値として再評価してみる。革命的にすべてを破壊して、既存の秩序に合うようにつくり直すのではなくて、現実のズレを前提として、私たちの価値観のほうを少し曲げてみよう、というスタンスがそうです。レム・コールハースがやろうとしているのは、私はそういうことだと思っているのです。
デニス・スコット・ブラウン(1931~) Denis Scott Brown
ザンビア出身のアメリカ人建築家・都市計画家。英国建築協会附属建築専門大学(AAスクール)などで建築、ペンシルヴェニア大学で都市計画を学ぶ。1969年よりパートナーのロバート・ヴェンチューリとともに設計・執筆活動を行う。主な建築作品に「ナショナル・ギャラリー・セインズベリ・ウィング」「メルパルク日光霧降(現・湯屋日光霧降)」など、主な著書に『建築の多様性と対立性』『ラスベガス』(ヴェンチューリとの共著)など。